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Midnight TOKYO

​-真夜中の都市修繕-

ほとんどの人にとって生活は、昼間に活動し夜眠りにつくリズムで回っている。しかし東京のまちをよく観察してみると、深夜も様々な活動が人知れず行われており、夜には夜特有の人やもののふるまいが存在していることが分かる。明かりの灯る繁華街で夜通し飲み明かすなどナイトライフを楽しむ人たちも多く見られるが、それ以上に目を引いたのは夜間労働者であった。道路舗装の補修や水道管・ガス管の交換、線路の点検や駅の清掃、繁華街の廃棄物の回収、24時間人手が必要な病院の夜勤業務や夜間警護、スーパーへの商品の運送や新聞配達など、その種類は多様である。

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撮影:大山 亮

都市生活を支えるインフラやサービスを維持するためのこうした仕事の多くは、都市の運営に支障が出ないよう人々が活動を終えた夜間に一斉に行われ、朝になるとまるで何事もなかったかのように、また日常が始まる。そのため、住民は普段それらを目にすることがなく、意識しないままに恩恵を受けて暮らしている。仕事の【内容】と【時間】の二重の意味において裏側の仕事(シャドウワーク)である、都市の維持に関わる点検・修復・清掃などの夜間労働を「真夜中の都市修繕」と名づけたい。どんなにうまく回っているように見えるシステムも、現実世界との接点には生きた人間の泥臭い痕跡が残る。整えられた都市空間に生まれる綻びを人知れず縫い合わせる現場を観察し、携わる人々を取材することを通して、現代都市を解剖する。

A:日中に修繕が行われ、日中に利用されるもの

  例)街路樹の剪定

 

​B:日中に修繕が行われ、夜間に利用されるもの

  例)バーやナイトクラブなどの運営

C:夜間に修繕が行われ、日中に利用されるもの

  例)道路工事、線路点検

D:夜間に修繕が行われ、夜間に利用されるもの

​  例)??

E:日中も夜間も利用されるもの

  例)コンビニ、緊急外来、空港などの運営

深夜の道路はタクシーで溢れ、大通り沿いの店舗は防犯のために電気が灯り続けている。線路の上を人々が練り歩き、道路を引っぺがして土を掘り返す。夜特有の都市の生態は、日中とは異なる人や乗り物、建物のふるまいが都市空間を領有することでつくられる。昼間は当たり前とされている規範から少し外れた世界を図解する。さらに、それらを類推的に配置し、日中の使われ方との対応関係を描くことで、昼/夜、表/裏の二面性が交錯する大都市東京のダイナミズムをパブリックドローイング「Midnight TOKYO」として表現する。

観察・取材記録、作成したドローイングをもとに、展覧会の開催と書籍化を計画しています。

1年間ともに調査を行い、都市を見つめ直す仲間を募集したいと思います。下記URLまたはQRコードからご応募ください。お待ちしております。

大山 亮

日程:毎月第3木曜日(予定)
時間:勉強会 18:00-19:30
   研究会 20:00-22:00
場所:東京科学大学 CIC5階

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応募はこちらから

締切日:4/30(水)

研究会に伴って開催する​勉強会のみの参加も受け付けます

詳しくは下のポスターをお読みください。

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